イギリス、オーストラリア、アメリカのような欧米諸国では、フラットシェアと呼ばれる生活スタイルがとてもポピュラーです。
留学生やワーホリ労働者も大多数がフラットシェアで生活をしています。
私もイギリス生活時代はフラットシェアで最高に楽しい時間を過ごしました。
日本ではまだまだ馴染みの浅いこのフラットシェアという生活スタイルについて、徹底的に解説していきます!
フラットシェア(ルームシェア)とは?
フラットとはイギリス英語でアパートのこと。
つまり1つのアパートを複数人数でシェアして住むことをフラットシェアと呼んでいます。
※アメリカではハウスシェアと言うそうです。
日本で言うならシェアハウスがイメージに近いですね。
ただ海外のフラットシェアは、日本のように管理者や仲介者がビジネスとして運営しているわけではありません。
アパートの大家さんと複数の賃借人が個々で契約しているスタイルがほとんどです。
フラットシェアの種類
使えるプライベートスペースの広さによって呼ばれ方に違いがあります。
※国によって多少呼ばれ方が変わります。
- 1部屋を複数人で使うのが「Room share / ルームシェア」
- プライベートの寝室を借りてリビングルームやキッチン、水回りをシェアするのが「Flat share / フラットシェア」
- 日本でいう一人暮らしのような全てが揃ったアパートが「Studio / スチューディオ」
他にもリビングのソファーを借りるだけの「リビングシェア」や、カナダの家でよくみる地下室が寝室になっている「ベースメント」など、国や予算によってユニークな滞在方法があります。
基本的には、プライベートで使えるスペースが少なければ少ないほど家賃が安くなります。
地下室っていっても、少しは光が入る半地下みたいな部屋が多いんだって!
フラットシェアのメリット
フラットシェアにはメリットがたくさんあります。
生活費を抑えられる
当然ですが、1人でアパートまるごと借りるより、複数人数でシェアした方が家賃は安くなります。
仮にスチューディオが10万円くらいの地域なら、フラットシェアは7~8万円、ルームシェアは5~6万円くらいが目安です。
光熱費も消耗品も、場合によっては食費さえも折半できるので、生活費はかなり抑えることが出来ます。
生活が楽しい
気の合うフラットメイトが見つかれば、1人で暮らすよりずっと楽しく生活が出来ます。
ハウスパーティをしたり、一緒に勉強したりと、孤独になりがちな海外生活の救いになるでしょう。
海外では金銭的に余裕がある社会人でも、楽しいからという理由でフラットシェアで生活を続ける人は結構多いです。
フラットメイトは家族みたいなものなので、留学生活が終わっても交流が続くことが多いよ。
語学の勉強が出来る
シェアメイトが外国人であれば、生活の中で語学の実践練習をすることが出来ますね。
フラットメイトと仲良くなれば、学校に行かなくても語学力を伸ばすことは全然可能です。
多国籍フラットなら一気にマルチリンガル目指すことも!
フラットシェアのデメリット
一方でフラットシェアにはデメリットも存在します。
特に大きいのは、プライバシーの確保と常識の違いからくるトラブルです。
プライバシー問題
他人と生活する以上はプライバシーの確保が難しくなることは覚悟する必要があります。
フラットメイトに異性がいる場合は、シャワーや洗濯等は特に気を使うことになります。
予算が許すならマスタールーム(シャワー付きの個室)を選ぶとか、同性だけのフラットを探すという手もあります。
だんごのビキニはどこに干そう・・・。
コモンセンス問題
特に外国人とシェアする場合は、お互いが持つ感覚の違いでぶつかることが多々あります。
特に夜中の騒音や水回りの使い方、掃除の仕方などでトラブルが多いです。
お互い悪気がなくても、生まれ育った環境が全く違う人と暮らす以上は、多少の感覚の違いは受け入れる必要があります。
日本の常識は世界の常識ではない、ということを忘れず生活をすることが大事です。
どうしても日本式にこだわりたいなら、日本人限定フラットも大都市では比較的簡単に見つかります。
フラットシェアの探し方
フラット情報はどこで見つける?
欧米諸国ではフラットシェアは一般的なので、情報はたくさん出ています。
一般的には以下のような場所でフラットを探すことになります。
オンライン掲示板
欧米諸国では、オンラインの生活掲示板で家探しや仕事探しをするのは至って普通です。
特にGumtreeやGreiglistsなどが有名です。
また、留学生やワーホリ労働者の多い国には、日本人向けのオンラインの生活掲示板というものが存在します。
個人が個人へ出している情報も多く、比較的安全なエリアで快適な家を探せる可能性が高いです。
情報量が豊富な海外の生活掲示板&SNSという記事を参考にしてね。
現地の日本人が集まる場所や日本語新聞
現地の日本食料品店や日本食レストラン、または日本語新聞にもフラット情報は多く掲載されています。
特に、日本人向けの家を探している人は、覗いてみて損はないでしょう。
逆に「語学留学にきているので日本語を使いたくない!」と言う人は避けましょう。
語学学校や大学
語学学校や大学の掲示板にも、フラットシェアの募集が多く見つかります。
こちらは日本人に限らず留学生や現地の学生向けの情報になるので、インターナショナルな家を探したい人は是非チェックしましょう。
シェアメイトが同じ学校の生徒だと話も合うし、安心感もあるよね!
不動産エージェント
ロンドンなどの大都市では、現地の日本人向け不動産屋でもフラット情報が見つかります。
ただしエージェントが扱う物件は、通常よりも相場が高い傾向があります。
現地の言葉が一切喋れないし、オンラインも苦手という方の最後の駆け込み寺だと考えた方がいいと思います。
入居時の注意点とチェックポイント
フラットシェアは1人暮らしの物件以上にしっかりとチェックをする必要があります。
重要なチェックポイントは以下です。
住んでいる人は誰?
フラット選びにおいて、誰が住んでいるのか?というのは一番重要な要素になります。
毎日のようにハウスパーティをするようなノリノリの家もあれば、ほぼ会話のない家もあります。
価値観や生活習慣があまりにも違いすぎる人と暮らすのはとても大変です。
前述のプライバシー問題でも取り上げましたが、異性とのシェアも注意が必要です。
特に若い日本人女性が男性の住んでいるフラットを借りて、男女間トラブルになるケースは非常に多いです。
また、オーナーが住んでいるフラットの一部を貸し出しているパターンもおすすめしません。
この場合は家の中で圧倒的な力関係が生まれるので、オーナーが決めたルールに全て従って生活することになります。
どんな人が住んでいてどんなことを大事にしている家なのか。
ちょっと失礼かな?と思うくらいしっかり話を聞いてから入居を決めましょう。
私もオーナーと一緒の家に住んだことがあるよ。
とても良いオーナーだったけど、やっぱりとても気を使ったね。
周辺の治安は?
海外では治安面も考慮する必要があります。
例えば一般的に治安が良いと言われているバンクーバーなども、ごく一部ではかなり危険地域とされていたりします。
家を決めるときは町単位ではなく、駅またはストリート単位で治安に関するリサーチをします。
住みたいエリアがあれば、現地の人や、その国に長く住んでいる人にそのエリアについて聞いてみましょう。
トータルコストはどのくらい?
最初に提示された家賃と実際に払う金額が変わってしまうケースもあります。
ルームシェアやフラットシェアの場合、光熱費が含まれているケースが一般的ですが、まれに光熱費を別で支払いを要求されたりもします。
また、敷金に当たるデポジットは物損などがなければ通常全額返却されますが、あれこれ理由をつけて返金されなかったというトラブルもよく聞きます。
念のために入居前にちゃんと条件を確認しましょう。
家具や家電も揃っていることが多いですが、自分が必要としているものがなかった場合は、入居費用がかさんでしまうこともありますので要注意です。
一般的なフラットシェアの場合、ベッドと机と洋服ダンスくらいは付いているのが普通だよ。
交通&生活の便は?
交通の便と生活の便に関しては日本で家探しをするときも考えるポイントですよね。
駅やスーパーマーケットまでの距離、学校や職場までの所要時間は要チェックしておきましょう。
地図上の距離は近いのに電車の乗り換えが不便だった~とか良くあるよね。。。
まとめ
一口でフラットシェアといっても、使えるスペース、家の雰囲気、ルールはそれぞれです。
一番影響が大きいのは「誰が住んでいるか?」という部分ですね。
多少ストレスがあっても語学力を伸ばしたいのか?
安心快適を最優先したいのか?
個々の希望や目標によっても選ぶべきフラットが変わってきます。
その国のことが分からないうちは焦って即決めせずに、複数のフラットを見学をしてみましょう。
そして相場勘や土地勘を養ってから本格的なフラット探しをすることをおすすめします。
いい物件に出会えればフラットシェアって楽しそうだね!