英語の語学留学と言えば、アメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダ辺りが有名ですね。
そこに最近になった人気が急上昇してきたのがマルタ共和国とフィリピン!
共通するキャッチフレーズは「費用が安い」と「海がきれい」ですね。
これらのキャッチフレーズが実際にどれだけ真実か気になりますよね?
マルタとフィリピンを比較した場合、どちらがよりおすすめなのか迷うこともあるでしょう。
当記事では、留学における費用、生活環境、教育環境などを詳細に比較。
留学生にとって重要な要素を検証し、どちらが理想的な留学先なのかについて解説していきます。
次なる留学先を検討する際に、迷ったときに参考にしてみてください!”
マルタ共和国、フィリピン共に1ヶ月以上滞在していた私が2つの国を比較しつつ、キャッチフレーズの真実に迫りたいと思います!
国の概要
マルタ共和国の概要
日本ではまだまだ知名度が低いマルタ共和国は、イタリアシチリア島の南に位置する地中海に囲まれた小さな島国です。
この国は欧米人にとってはバカンス先やリタイヤメント移住国としてメジャーな存在であり、その魅力はまさに日本人にとってのフィリピンに似ています。
歴史の中で戦場となったり支配されたりしたこの島には、多くの史跡が残されています。これらの史跡は、マルタの豊かな歴史と文化を表していて、旅行者に貴重な体験を提供しています。
人口密度が高いのでちょっとゴチャゴチャしている印象あるけど、その分みどころがコンパクトにまとまっているよ。
フィリピンの概要
フィリピンは、比較的日本から近く、多くの人がその国についてイメージを持っていることでしょう。この国は7,000以上の島から成る群島国家で、熱帯性気候に属し、まさに南の島そのものです。
豊かな自然や美しいビーチ、親しみやすい文化が特徴です。
一方で、都市圏での人口集中が課題となっており、首都マニラは東京とほぼ同じくらいの人口密度を抱えています。
人口は年々増えていて、持続的な経済成長を続けています。
マルタ共和国とフィリピンの違い
物価の違い
物価はマルタ共和国に比べフィリピンの方が圧倒的に安いです。
ただし、日本のような快適な暮らしを求めるなら、フィリピンも日本と同じくらいの生活費がかかります。
マルタ共和国の物価
全体的な物価感でいうと、日本とほぼ同じくらいです。
つまり他の西欧諸国に比べれば少し安めと言えます。
インフレ率は日本より高い傾向にあるため、数年後には日本よりも物価が高くなる可能性は十分にあります。
ヨーロッパ全体に言える事ですが、スーパーの食料品はさほど高くなくても、外食は日本よりも高い傾向があり、カジュアルなレストランでも3000円くらいします。
留学生の場合はアパートシェアが一般的で、家賃相場は1部屋分で500€程度です。(2024年1月のレートで約8万円)
1人暮らしをしたい場合は、700€くらいは必要です。(約11万円)
エージェントを使う場合は手数料が上乗せされる分、更に高くなります。
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フィリピンの物価
フィリピンの物価は日本の1/2くらいです。
世界でもトップレベルの安さではありますが、やはりインフレ率はかなり高いです。
数年後には日本とあまり変わらない物価になっている可能性もありそうです。
ファーストフードやローカルフードなら300円前後で食べられます。
一方日本食レストランなど外国人観光客狙いのレストランは、1000円以上かかります。
ローカルのように暮らすのか、外国人らしく暮らすのか、求めるライフスタイルで生活費は何倍も変わってくるのがフィリピンの特徴です。
家賃はピンキリです。
田舎でローカルが借りるようなアパートなら1万円程度でもあります。
逆に外国人が安心して住めるエリア、安心して暮らせるアパートになると5万円くらいから、10万円以上かかる物件もたくさんあります。
海の違い
エリアにもよりますが、全体的な海の満足度はマルタ島よりフィリピンの方が高いです。
これはダイビングのプロである私が、両国でアイランドホッピングをしながら海遊びをしてきた経験からの個人的な見解です。
マルタ共和国の海
海に期待を寄せている人に残念なお知らせです。
マルタ島の海はメチャクチャ美しいというわけではありません。
ほとんどのビーチが白砂ではなく、ゴツゴツとした岩場が広がっています。
コゾ島やコミノ島などの離島に足を運べば、キレイな海を楽しむことができますが、住むのはマルタ島ですよね?
学校帰りにビーチでのんびりと美しい海を楽しむイメージを抱く方は、少々ガッカリするかもしれません。
マルタは海Loverよりも、歴史や文化に興味がある人におすすめしたい国です。
インターネット上にあげられている美しいビーチ写真は、マルタ島ではなく、ほとんどがコミノ島の写真なんだよね。
フィリピンの海
フィリピンは町中の海とリゾートエリアの海にかなりの差があります。
例えばマニラ市内の海は東京湾と変わりません。
フィリピンの留学先としてはセブが有名ですが、ここにも落とし穴が存在します。
比較的キレイなビーチがあるのはセブ島ではなく、セブシティから道路で繋がっているマクタン島です。
セブシティは大都会ながら治安が良いとは言えない街で、きれいなビーチは存在しません。
しかし、マクタン島ではなくセブシティに建てられた語学学校もたくさんあるので、ビーチ目的の人は注意が必要です。
大都会を離れれば、透明度が世界トップレベルに近い場所も存在します。
パラワン島やシキホール島など、息をのむ美しい場所もたくさんあります。
フィリピンに留学するのであれば、アイランドホッピングはかかせません。
海だけを求めて40か国巡った私がおススメできる国のひとつだよ!
英語の違い
マルタ共和国もフィリピンも英語がネイティブの国ではありません。
現地の人が英語を話せない、または訛りが強い事も多々あります。
短期間で徹底的に学べる環境においてはフィリピンが一歩リードですが、日本人の少なさではマルタに軍配があがりそうです。
マルタ共和国の英語
マルタの公用語はマルタ語と英語となっていますが、現地人同士が使う言語はマルタ語です。
また、現地のマルタ人の話す英語はイタリア訛りとよく似ていて、癖は強いです。
しかし、マルタにはイギリス人が多く移住している為、語学学校ではイギリス人の先生も多く働いています。
MaltalinguaやLSCなどのイギリス資本の語学学校を選ぶとイギリス人講師に当たる確率が上がりそうです。
夏の間はヴァカンスの欧米人が多く、日本人の割合が少なめなので狙い目です。
会話になれている欧米人のクラスメイトとプライベートで遊ぶことは、会話力向上の近道です。
マルタは既に一定の会話力がある中級者以上の人におすすめです。
クラスのレベルが上がれば上がるほど日本人率は下がるから出国前にも出来るだけレベルアップしておこう!
フィリピンの英語
「フィリピンの英語ってどう?語学留学前に知っておきたい真実」に詳しく書いていますが、フィリピンも英語ネイティブの国ではありません。
語学学校に勤める先生はそれなりの英語力をもっていますが、一歩学校をでれば英語が通じないこともめずらしくないです。
フィリピンの語学学校はマンツーマンが基本なので自分の学習ペースを作りやすく質問がしやすいのがメリットです。
また、短期集中レッスンがあり、1日8時間くらいレッスンを受けることもできます。
フィリピンは一気にレベルアップしたい初心者に向いています。
環境の違い
治安の良さや生活のしやすさにおいてはマルタ共和国の方が一歩リードしています。
マルタ共和国はヨーロッパの一部であり、教育面や文化面も発達しています。
一方フィリピンは発展途上国ですので、日本の常識では片づけられない不便さや驚きはたくさんあります。
マルタ共和国の環境
ヨーロッパに位置するマルタは日本人と常識が似ている部分も多く、生活の快適度はかなり高いと言えます。
食事はイタリア料理を中心に、西洋料理が充実しています。
マルタは夜中に1人で出歩けるほど治安がいいです。
置き引きやスリ程度の軽犯罪は日本にいるときより気を付ける必要がありますが、重犯罪は滅多におきません。
ヨーロッパ各国からの格安フライトも充実しているので、留学前後にヨーロッパ旅行に行きやすいのもメリットですね。
マルタには史跡が多く世界遺産にも登録されていますが、似たような雰囲気の遺跡が多いです。
遺跡と石造りの建物で、街はあまり色がありません。
これを美しいと感じるか、暗いと感じるかは人次第かもしれません。
遊びのバラエティは多くないですが、安心感と安定感のある国、とまとめることが出来そうです。
夏はバカンスの欧米人が増えて一気ににぎやかになり、逆に冬は島全体が静かです。
どんな留学環境が欲しいのかを考えて渡航時期を選びましょう。
フィリピンの環境
フィリピンは常夏なので寒いのが苦手な人は時期を選ばず行けるのがいいですね。
島ごとに違う雰囲気があるので、アイランドホッピングも楽しいです。
デメリットと言えば食事が脂っこい肉料理が中心で野菜が充実していないことです。
語学学校によっては、日本食や韓国料理など、生徒の国籍に合わせた料理を提供してくれます。
地域によっては治安が悪いのも残念なポイントですね。
比較的治安が良いと言われているリゾートエリアでも、置き引きやスリなどの軽犯罪は日常茶飯事なので常に気を引き締めて行動する必要があります。
マルタとフィリピン、英語留学するならどっち?
今までの内容を表にまとめてみました。
マルタ共和国 | フィリピン | |
---|---|---|
物価 | 日本と同じくらい | 日本の1/2~同じくらい (*生活スタイルによる) |
海 | まぁまぁキレイ | 大都市以外はキレイ |
英語・学校 | 訛りがある マルタ人講師とイギリス人講師 グループレッスン | 訛りがある フィリピン人講師 マンツーマンレッスン |
環境 | ヨーロッパ旅行に行きやすい 治安が良く住みやすい | 夏と海を満喫できる 場所によっては治安が悪い |
結論ですが、英語初心者にはフィリピン、中級者以上にはマルタ共和国を個人的にはおすすめします。
フィリピンはマンツーマンでみっちり勉強する短期集中派も、リゾートライフを楽しみながら長期でのんびり派も、どんなニーズにも対応しているのがメリットです。
マルタはイギリスのネイティブ講師も数多くいて、学生も欧米人が多いため、実践的なコミュニケーション力の向上が期待できます。
ただし、英語が最大の目的であるならば、フィリピンやマルタではなく、英語圏であるイギリスやオーストラリアをおすすめします。
学校も学校外も英語環境にするのが、語学上達の近道だからです。
目的、予算、好み、いろんな要素を踏まえて、自分に一番合う国を選べるといいですね。